本社オフィスとして胸を張れる、重厚感ある空間
本社オフィスとして胸を張れる、重厚感ある空間
Keywords
Share
東京・神田。オフィス街に突如あらわれる丸石ビルディングは、近世ロマネスク様式の有形文化財だ。玄関の両脇では獅子の石像が出迎え、アーチ形天井のエレベーターホールへといざなう。株式会社WORLDingは、そんなビルの3階奥に位置している。
もともと5階にあった本社を3階に移し、内装やレイアウトを大きく変えたのが今回の移転プロジェクトだ。本社機能のみのオフィスなので、常時働く人数は5名ほど。ただし、各拠点から社員が訪ねてくることもある場所だ。ゆったりとスペースを使い、落ち着いて過ごせる空間に仕上げたいという希望があった。
WORLDingとグッドライフで取り組んだ移転やレイアウト変更は、4件ほど。「気心が知れているから話しやすいし、ざっくばらんに要望も言える。まるでサービス業のような気配りで、いつもこまやかに対応してくれるのが助かっていますね。」(Y氏)
Point 01
本物の素材にこだわり、荘厳なムードに
エントランスを入ると、右に執務エリア、左に会議室。正面のドアからは、そのままフリースペースにアクセスできる。「執務室を入口正面に持ってくるパターンも検証しましたが、本来は壁だった部分を扉に変えることで、正面にしなくてもアクセスがよくなりました。ですので、来客や他拠点の社員さんが使いやすいよう、フリースペースを中央に置くレイアウトを採用したんです」と、グッドライフのプロジェクトマネージャー・菅原氏。座り心地を重視して選んだふかふかのソファは、ショールームでいくつもの製品を見比べて選んだというこだわりの逸品だ。
移転に際し、インテリアに最もこだわったのは社長室。「TBSドラマ『半沢直樹』に出てくる頭取の部屋のようにしたい」という要望を受け、実際に撮影で使われた品番のタイルやカーペットを採用した。扉や壁はシックな色味でまとめ、豪奢なシャンデリアとソファをしつらえて、重厚感ある空間を生み出している。「建物自体が文化財なので、設計上いくつか細かな制限はありました。たとえば、壁についているモールディング(立体装飾)や厚みのある巾木は、なるべくそのまま残すこと。そうした細部を馴染ませつつ、隣り合う会議室やフリースペースとも統一感があるように、ご要望どおりの空間に仕上げています」(菅原氏)。会議室の壁をクロスではなく左官にしているのも、本物の素材を使うことで空間の高級感を演出するポイントだ。
Point 02
スピーディーな対応が、安心感につながる
工期が若干タイトななか、新たに用意した家具は輸入品ばかりだったため、納品にやや時間がかかった。古い建物であるがゆえに、工事中の微調整が発生することも少なくない。「でも、執務エリアさえ先にできていれば、あとのスペースは急いでいませんでした。そのあたりは優先順位をつけて、充分スピーディーにやってくださったと思います。工事が進むたび、ビル管理者の方々がご覧になって感嘆の声をあげていました」と、プロジェクトに携わったY氏は振り返る。
元の姿からは想像できないほどイメージチェンジした新オフィス。訪れる来客や他拠点の社員も足を踏み入れて驚きながら、ソファに腰を下ろしてくつろぐという。「今後も、各拠点で動きがあればグッドライフさんにお願いしたい。何か困りごとが発生したらすぐに対応してくださるという安心感があります」(Y氏)。
執務室やフリースペースから見える社長室のシャンデリアがラグジュアリーな雰囲気。
多色を用いながら、色のトーンを揃える事で全体の統一感を感じられる空間に。