働きやすさを向上するための工夫のひとつが、複合機や3Dプリンターを執務室中央にまとめたコピーラボだ。共有の文房具などもこのラボに集めてある。「作業をするときに、さまざまな部署のメンバーがここに集まってくるようになっているんです。ちょっとしたコミュニケーションが自然と生まれるのがいい」と、浅井の管理本部 経理部 課長・S氏。同じく、作業台を備え付けた倉庫エリアも便利だ。「倉庫から物品を取り出したら、そのまま作業台でカバンに詰めるなど、出かける準備ができます。左右どちらからでも入れる動線も、使い勝手がいいんです」(浅井 経営企画室・S氏)。倉庫や会議室をつくるために壁を立てる際は、空調や照明の位置にも気を配った。使いやすい動線にしつつ、ビル側の追加工事をできるだけ最小限にとどめるため、壁のラインは何度も微調整を加えて決めている。

現状のデスク配置は、オーソドックスな島型。だが、中長期的にはフリーアドレスに切り替え、カフェスペースの追加工事なども予定している。「当社は幅広い年代の社員がいるため、働き方やオフィスの環境を突然ガラリと変えてしまうと、戸惑いの原因になりかねません。まずは今回の移転で、ベースとなるレイアウトやデザインを調整しました。これからは社員の様子を見ながら、年単位で少しずつ変更を加えていきたいと考えています。これは『とにかく社員優先で、働きやすいオフィスにしたい』という代表の意見です」と、S氏は言う。







